ぼんやりと暗がりから浮かび上がる女性の姿に一瞬驚かされます。自分の身体を抱きしめるかのような仕草に、どこかを見つめる意志ある眼差しの彼女は豊臣秀吉の側室・淀殿。徳川勢との講和もむなしく大坂城が落城寸前の中、最後まで我が子・秀頼を守ろうとする決意の姿です。