甲斐庄楠音《横櫛》
大正5(1916)年頃 京都国立近代美術館
美しい
粧
の奥に見え隠れする
肉感の生々しさ
美しく装った女性。ですが、よく見るとおしろいで隠されたはずの、血の通った肌の生々しさがどことなくにじみ出ています。背景の開ききった花の描写も相まって、画面からは爛熟した官能的な雰囲気があふれています。